前節で今季2つ目の勝ち点をあげ躍進が続く京大に、後半戦に入り7打数6安打と大暴れの活躍を見せる選手がいる。ここまで全試合で上位打線を任されている、内野手の伊藤伶真(4 北野)だ。広角に打ち分ける勝負強いバッティングが彼の魅力だが、前半戦は23打数3安打と苦しめられていた。
しかし一転、5月に入り春季リーグ戦も後半戦に突入すると、6日、10日に行われた立命戦では二戦連続の猛打賞を記録する。この二戦は、伊藤の打撃がチームの勝利を大きく引き寄せた。

◇ 5月6日、立命2回戦後の取材
――最近の打撃の調子
良くはないですね。今日は長打とかは一切狙わずに、ひたすらボールをバットの芯に当てるだけという意識でした。そんなに振れてはなかったんですけど、打球が飛んだところも良くてヒットになってくれました。
――選球眼の良さ、粘り強い打撃はどんな意識からできている?
前の近大戦のとき、初球から難しい球に手を出してピッチャーゴロというのがあって、それがもったいないなということで、甘い球、高めに浮いてきた球だけ打とうと思ってやってました。大振りしなかった分、ボールもよく見えたのかなと思います。
――次戦に向けて
ずっと迷惑かけてきたので、やっとちょっとは(結果で)返せてきてるかなと思うので、次の試合でもチームに貢献できるように、得点圏で打ったり、チャンスメイクしたり、出来る仕事を全部していきたいと思っています。

◇ 5月10日、立命3回戦後の取材
──9回二死で回ってきた時の気持ち
ツーアウトランナー無し、長打が出れば最高という場面での初球だったので、ホームランを狙っていました。真っ直ぐが速い投手だったので、それをしっかりしばけて良かったです。
──前の打者は球威に圧されてフライアウトだった。そこは何か意識して打席に入った?
(前打者の)小田(雅貴、3・茨木)が甲子園の時よりも(立命大・谷脇投手の)球がきていると言っていたので、いつもよりも上から叩く意識で、低めのストレートは捨てて高めのストレートを張ってそれを叩きに行きました。

──二試合連続となる猛打賞、伊藤のヒットがチームを勇気づけている
去年から自分が打ったらチームが盛り上がりやすいと感じています。次の打者が山縣(薫、4・天王寺)、青木(悠真、3・四日市)というところで自分が塁に出たら一気に得点のチャンスが広がるので、そこで一気にベンチの流れも自分が持ってくることができるように意識しています。
──次の試合に向けて
そこまで簡単には絶対勝てないので。近大も(7日、対同志社との試合で)点を取られているし、(京大も前の近大戦で)打ててもいないので、こんなに良い感じに上手くはいかないとは思うんですけど、全員で粘り強く、ファールを打つなりポテンヒットを打つなり、どのような形でもチーム全員でしぶとくやっていけたら良いなと思っています。