エース水江・初完封の裏側、相手のデータ戦略にも屈せず「振らざるを得ない状況を作る」

0勝1敗で迎えた立命館大との2回戦。京大のエース・水江日々生(3・洛星)が自身初となる完封勝利を挙げた。9回を投げて119球、被安打8、奪三振1、残塁11、7イニング(二、五回を除く)でランナーを背負うも一度も連打を許さない粘りの投球を見せた。絶対に負けられない試合で先発を託され、見事期待に応えたエース・水江にこの日の投球を振り返ってもらった。

--大学では自身初初完封、9回を投げ切るのも初めてということですが、今までの投球と違った所は何かありましたか?

昔、原さん(原健登・令和3年卒)が仰ってた「完封したときは、力抜いて投げられている。楽に投げて、(毎球)あまり全力では投げない」というのが何となく分かった気がします。いつもなら力で抑えにいってるところを、今日は一歩引いてキャッチャーのミットめがけて冷静に投げられました。京大の守備も良かったので、どんどん打たせていきました。

--前回の立命戦では得意球をなかなか振ってもらえず、今回も序盤から同様の対策をされていたように見えましたが、そこへの対応は何かされましたか?

そこ(水江の得意球)を振らざるを得ない状況を作れば相手も振ってくれると思いました。カウントの作り方や初球の入り方というところはすごくこだわって投げました。

--9回中7回はランナーを背負っての投球でしたが、自身の中で試合のポイントだと思う場面はありますか?

そこは(試合を通して)ずっと変わらずというか、同志社戦からずっとランナーを背負っての投球が続いていたので、普段からクイック(モーション)でコースにしっかり決め切る練習や、球種や投げ方がばらつかないように、いつでもどの球種でもちゃんと投げ切れるように意識して(練習を)やってきました。それがピンチでランナーを背負ってもピッチングを変えることなく(ゼロで抑えることが)できた要因かなと思います。ピンチだから特別に何かしたとかではなく、普段通りに投球できました。

--次の試合への意気込みをお願いします

まだ勝ち点を取ったわけではないので、もう一度気を引き締めて、出番があればしっかり投げられるようにやっていきます。

脇 悠大

「京大ベースボール」代表・京大硬式野球部OB(2022卒)。2020秋~2021秋まで京大野球部の主将を務めた。京大野球部を「恒常的に優勝できるチームにする」という主将時に掲げた目標を達成するため、引退後でも何か出来ることはないかと考え、京大ベースボール(学生スポーツ紙)を設立。京都大学初の大学スポーツ紙として、野球部についての記事を書き始める。現役時代は右投左打の内野手。滋賀県・膳所高校出身。2022年度から京都大学大学院農学研究科。

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